初めて読んだのゎ 14,5歳の頃 。。。
『その日から 白痴の女はただ待ちもうけている肉体であるにすぎず
その外の何の生活も、ただひときれの考えすらもないのであった。
常にただ待ちもうけていた。
伊沢の手が 女の肉体の一部にふれるというだけで、女の意識する全部のことは 肉体の行為であり、そして身体も、そして顔も、ただ待ちもうけているのみであった。
驚くべきことに、深夜、伊沢の手が女にふれるというだけで、眠り痴れた肉体が同一の反応を起し、肉体のみは常に生き、ただ待ちもうけているのである。眠りながらも!
けれども、目覚めている女の頭に何事が考えられているかと云えば、
元々ただの空虚であり、在るものはただ魂の昏睡と、そして生きている肉体のみではないか。
目覚めた時も魂はねむり、ねむった時もその肉体は目覚めている。
在るものはただ無自覚な肉慾のみ。
それはあらゆる時間に目覚め、
虫の如き倦まざる反応の蠢動を起す肉体であるにすぎない。』
ショーのときの映像ぉ見ると
どれほどまで 狂ってぃるのか 思ぃ知らされます
何に狂ってぃるのかゎ
言葉に置き換ぇたくなぃ 大切なものデス
『もう一つ伊沢に印象的だったのは、ある白昼の空襲の際におびえた白痴の恐怖と苦悶の相の見るに耐えぬ醜悪さだった。
伊沢は3月10日の大空襲の焼跡で焼き鳥のような人間の屍を見ながら、
白痴の女の死を願ったりした。』 (「白痴」坂口安吾)