女衒の縄【二】

女衒ゎ　酷く腹ぉ立ててぃました

 

格別に目をかけてやっていた　蓮が逃げ出し　捕ぇられたと聞き

どぅにも　気が治まりません

 

 

『なんで逃げるんやぁ～』

 

『逃げたいんやなぁ～　逃げたらアカンやろ～』　

 

 

通常　女衒ゎ行ゎなぃ

女ぇの拷問　折檻役ぉ　楼閣主に直談し　許しゎ得たものの

 

その前に　こっそり遊んでやろ　と　蔵の二階に入り込み　昼夜問ゎずに　蓮ぉイビリます

 

 

男の操る荒縄ゎ　ザラリとして厳しく

 

それでぃて　十分に　女のツボぉ心得た

憎々しぃほど　優しぃ縄でもぁりました

 

 

蓮ゎ　これまで　嫌とゆぅほど沁み込まされたこの縄に　力なく　身を委ねるしかぁりません

 

 

ぅなだれながら　ちらりと見る男の顔ゎ

鬼の様でもぁり

泣ぃてぃるよぅでも　また　笑ってぃるよぅでもぁりました

 

 

『なんで逃げるんやぁ～』

『逃げたいんやなぁ～　逃げたらあかんやろ～』

 

 

女衒の縄

ぼんぼりに照らされる　赤格子越しに　嬌声が聞こぇる　華やかな遊郭・・・

 

そこでゎ　女ゎもはや人でなく　銭ぉ生む商品なのﾃﾞｽ

 

 

遊郭にゎ　年端も行かぬぅち　借金の形に売られてくる娘が多ぃのﾃﾞｽが

この蓮ゎ　違ってぃました

 

心中のぁげく　男の方ゎ死に

生き残った片割れ女　蓮ゎ　重罪に科せられ　建前上の終身非人として

遊郭で客ぉ取らされる　奴刑者（しゃっけぃもの）だったのﾃﾞｽ

 

それから　もぅ何年経ったのかも　ゎかりません

 

外のことゎ　とっくに忘れたつもりでぃましたが

少し前に　蓮ぉ買った客から　懐かしぃ　祭り神輿の話しぉ聞かされ

咄嗟　衝動的に逃げ出した挙句に捕まり

今ゎ　暗ぃ屋根裏に　閉じ込められる身でした

 

幽閉のぁぃだ　一人の男以外　誰も　ここぉ訪れませんでした

 

西訛りのその男ゎ　娘達ぉ値踏みし　借金の形に連れてくる　女衒(ぜげん)　でした

 

蓮が　奴刑となり　ここに来てからとゆぅもの

生娘のよぅな蓮ぉ　何かと気にかけ　世話ぉし

色事ぉ仕込んだのも　この男だったのﾃﾞｽが

 

『こうゆう事を好む　旦那衆がおるんやから。。。』　と

蓮ぉ　しばしば荒縄で縛り上げ　ぉぞましぃ快楽ぉ　覚ぇさせもしたのでした

 

男が縛ると　幼子のよぅに　ぁまり膨らみのなぃ　蓮の乳房ゎ

縄と縄とにぎっちり挟み込まれ　恥ずかしぃほどにとび出して　熱く火照り

女でぁる身ぉ　思ぃ知らされます

 

きつく縛られ　叩かれ　足蹴にされるぅち　この男とのつながりこそ　全てにさぇ感じ

 

もっと縛られたぃ　　もっともっと叩かれたい…　　と

 

客ぉとる　ほんの短ぃ合間にも　荒縄ぉ求め　男ぉ探し回るほどに

淫靡な快楽の　虜となってぃました

 

 

 

(２０１２年発表【女衒の縄】　原作：蓮)

(こちらでゎ　一部抜粋の上　不定期連載の予定)