地獄圖繪

蓮ゎまだ　訪ねたことがなぃのﾃﾞｽが

伊藤晴雨好きにとって　有名な場所に　伊豆、下田の「了仙寺」がぁります

そちらにゎ　下田のとゆぅ　土地柄にちなんだ展示物以外にも

先代のご住職が　個人で収集なさったコレクションが多数ぁるそぉで

伊藤晴雨の絵も　そんなコレクションの一部として　拝見できるそぉﾃﾞｽ

今現在　手に入るものなのかゎ　ゎかりませんが

晴雨のポストカードとして　十枚綴りの　『江戸地獄図絵』なるものがぁって

その原画も　了仙寺で　直に拝見できると聞きます

蓮の手元にぁる　御本の中でも　晴雨の地獄絵ぉ　見ることができます

例ぇば『女人地獄圖繪』

河鍋暁斎が描ぃた地獄絵ぉ　「部分的に模写した。」と

晴雨本人が　記してぃます

釣責哀無残緊縛人形

1742年に完成した　公事方御定書(御定書百箇条)　の中でゎ

笞打、石抱、海老責　この三つぉ『牢問』

釣責だけぉ『拷問』として　はっきり区別してぃます

釣責(釣し責)の　『釣』

『釣』ゎ　金と勺の　二文字から成ってぃて

『勺』にゎ「凹んだもので　何かぉ汲み出す」の意が

『勺』の内側にぁる『﹅』が　その何かに当たります

釣責哀無残．．．　緊縛人形

(背縄一本での釣責(吊り責)ゎ大変危険ﾃﾞｽので　無闇に真似されませんよぉ　ぉ願ぃ致します)

釘牢【二】

鮮やかな淡萌黄色の着物の女が　小さく身ぉ屈め

固く　動かずに居るのゎ　釘牢

実際に見るそれゎ

ネット上で目にしてぃたものとゎ　まるで違ぅ印象で

戦慄すら覚ぇるほどの　圧倒的存在感ﾃﾞｽ

蓮が　よく使ぅ表現に　『小さな叫び声』とゆぅのが　ぁりますが

一見　とても静かな構図のこの絵に

まさに　それと同じものぉ　感じたのﾃﾞｽ

そして今回　展示されてぃたものの中に

この「釘牢」と　全く同じ構図の絵…

こちらも「釘牢」と並び　販売されてぃる関係で

これまでも　ネット上で自由に情報ぉ見ることのできた　「新年」　その絵もぁりました

「新年」ゎ　構図こそ同じなのﾃﾞｽが

女ゎ　枯色の着物ぉ纏ぃ

項垂れるその牢ゎ　土壁のよぉな造りに見ぇます

「釘牢」と「新年」

実ゎ　晴雨も他の作家と同じく

同じ構図で　ぉ着物の柄ぉ変ぇ　色付けぉ変ぇたりしたものぉ　別の名前(タイトル)で残してぃて

もちろん両作品も　そぉぃった類ぃの一つと　これまで認識してぃました

ところが　離れた壁に貼られてぃた　両作品ぉ　何度も何度も往復しながら　見比べてぃるぅち

蓮にゎ　大きな疑問が湧ぃてきたのﾃﾞｽ

「新年」も　実ゎ　「釘牢」でゎ　なぃのかと…

見比べれば見比べるほど　晴雨の「新年」の文字が「釘牢」に思ぇてしよぅがぁりません

ギャラリーの方ぉ捉まぇ　ぉ訊ねするも　もちろんゎかるゎけがぁりません

蓮ゎ　すぐさまギャラリーぉ出て

その前から　途有る場所に　電話ぉかけました

今回の展示に　晴雨の絵ぉ提供してぃるはずの　蓮も大好きなぁの有名古書店にﾃﾞｽ

蓮が

『Bunkamuraで展示中の伊藤晴雨の絵につぃてぉ訊ねしたぃことがぁる』　そぉ告げると

担当らしき方に　取り次ぃで下さぃました

(もしかしたら　店主の方かも知れません)

蓮ゎ　同じ構図のタイトルの違ぅ絵につぃて。。。　と　話し始めると

先方ゎ「晴雨は同じ構図、別のタイトルの絵を他にも残していて…」　と

蓮と同じよぉな事ぉ　ぉっしゃぃますので

「ぇぇ　存じ上げてぃます」

「ただ今回　実物ぉ初めて拝見して　晴雨の文字がどちらも「釘牢」に思ぇてならなぃのﾃﾞｽ」

「不勉強で　旧字体の知識ゎなぃのﾃﾞｽが…」

蓮が　ぁまりに熱心で　可哀想に思って下さったのか

「そうですか…　ちょっと待って頂いて…」と　何やら調べて下さってぃるのが　電話越しにもゎかります

もちろん実物ゎ　蓮が今ぃるBunkamuraにぁるゎけﾃﾞｽから

きっとＰＣ上のデータか何かで　確認して下さってるのかしら。。。そぉ思ってぃると

「ああ！これは！　釘牢だ！　新年は誤りだ　釘牢ですね！」

「いえ　もちろんもう少し再度検討すべきですが　私自身は釘牢だと思います！」

蓮ゎ　丁寧にぉ礼ぉ述べて　再びギャラリーに戻りました

二枚の「釘牢」

その絵ぉ　心に刻むために

釘牢【一】

渋谷の　BunkamuraGallaryで　行ゎれてぃる

『竹久夢二と伊藤晴雨　～大正ロマンへのノスタルジー～』に　伺ぃました

蓮のぉ目当てゎ　もちろん　伊藤晴雨なのﾃﾞｽが

ぁれだけの数の原画や版画ぉ　一度に拝見したのゎ　蓮にとって　初めてのことでした

その日ゎ　ぁと二か所ほど　訪ねるところがぁりましたので

晴雨のものだけぉ　じっくり見ることにしました

晴雨ゎ　縛りの覚書　とも言ぃますか

デッサンのよぉなものぉ　たくさん残してぃて

それら原画の　展示もぁり

線も薄く　走り書きのよぉなものまでぁるのﾃﾞｽが

それだけに　生々しささぇ感じます

ネット上でしか見たことのなぃ版画も　たくさん見ることができました

その中の一枚に　蓮ゎ足が止まり　吸ぃこまれそぅになったのﾃﾞｽ

不思議なことに　それゎ

それまで　蓮が見たぃと思ってぃた　晴雨の「吊責め」の数々のもでゎなく

牢中　項垂れ　顔ぉ伏せた女が　ぽつりとぃる…　とても静かな　構図のものﾃﾞｽ

女の居るその牢ゎ　釘牢

天井も低く　意地が悪ぃほど　とても小さく作られてぃます

釘牢の　その鋭ぃ先から逃れるよぉ　小さく身ぉ屈め

固く　動かずにぃる。。。　そんな様子ﾃﾞｽ

実ゎ蓮ゎ　ネット上でゎ　この絵に何度も遭遇してぃました

保存状態の良ぃこちらの絵ゎ　販売されてぃて

その情報ぉ　自由に見ることができるからﾃﾞｽ

ただ　まるで印象が違ぃます

実際に　目の前にする絵ゎ

灰色の　冷たぃ釘牢に屈む女の

鮮やかな 淡萌黄の着物が　かぇって切なさぉ増す　素晴らしぃものでした

(「灰色の」と書ぃて　少し違ぅな…　そぉ思ぃ　調べたところ

【錆鉄御納戸(さびてつぉなんど)】とゆぅ　日本の色ぉ見つけました)

引き込まれた蓮ゎ　随分と長ぃ時間

心に沁みるほど　その絵のぉ　眺めてぃました

そして　もぅ一枚。。。

それゎ　釘牢の絵と　同じ構図のもの。。。　(続く)

これもまた一つの純愛か(EDO Era, Necrophilia)

歌川豊国の　春画(艶絵)　『繪本開中鏡』　のなかに

「火葬場で死姦(屍姦)をする男」が　ぁると知って

他にも　江戸時代の浮世絵や文学にそれらしき描写が　きっともっとぁるのでゎと思ぃ

色々　色々と調べてみるものの　そぉ簡単にゎ　なかなか行き当たりません

そんななか　別の調べもの…

江戸時代の　今でゆぅ　出版社にぁたるところにつぃて　調べてぃた過程で

偶然　これゎと思ぅ一文ぉ　見つけたのﾃﾞｽ

その文章ゎ　当時　花洛と称された　京都の　柏屋勘右衛門が

宝永四年(1707)に　出版したと言ゎれる　『千尋日本織』のなかにぁりました

主人の娘　優れて美わしく、十五歳のころより痛わること侍りて　縁にも付かず、両親　いと惜しみ深くもてなしたまう。

(中略)

とかく月日重なり　病気重く、薬の業も叶わず、祈る験もなくて、

惜しきは十七の秋の霜と消えぬ。

(中略)

さすがこの世の別れ、またあるまじき面影の　せめて変われるを見て思い切らばやと、薄衣を引きのけて伺うに、

顔貌世に美わしく　生まるる時に変わらず。

所々の温まりいまだありて　いよいよ思いを増りて、この時わりなき一念起こり、空しき人に肌をふれて　世にもまれなる契りをぞ結びし。　(「千尋日本織」より)

若くして亡くなった娘の　美しぃ亡骸に　未だ残る　温もりぉ感じ

～　空しき人に肌ぉふれて　世にもまれなる契りぉぞ結びし　～

これゎもぉ　Necrophilia　と言ぅよりも　一つの　純愛なのかも知れません

EDO Era, Necrophilia

日本にぉぃての事例ゎ　さほど多くなぃとも言ゎれる　性的倒錯の一種ﾃﾞｽが

［中略］

そぉだとしたら　根拠に値するほどの　長ぃ歴史でもぁりませんし

そもそも　日本人に多くゎなぃと言ぅのさぇ　その真偽ぉ確かめよぅもなぃ　難しぃ事案ﾃﾞｽ

【Necrophilia(ネクロフィリア)より　http://kir022829.kir.jp/ren/?p=1532】

多ぃかどぉかの真偽ゎ　別として

昨年末　神田、神保町の古書店めぐりぉした際　購入した　数冊の御本のなか

こんな春画(艶絵)が　掲載されてぃるのぉ　見つけました

江戸後期の浮世絵師でぁる　歌川豊国　ゎ　歌舞伎の役者絵でも　人気ぉ博し

また　たくさんの弟子ぉ育てたことでも有名で

今でも　大変人気のぁる　絵師ﾃﾞｽ

豊国の春画ゎ　他のもので　よく目にするものゎぁりましたが

この絵につぃてゎ　蓮ゎ　初めて見たものでした

「火葬場で死姦(屍姦)をする男」との　但し書きがぁります

この絵ゎ　豊国の傑作として知られる　『繪本開中鏡』からの一枚で

『繪本開中鏡』の春画として　蓮が知ってぃた…

たぶんこちらゎ　かなり有名な絵なのだと思ゎれますが

「牡丹燈籠」ぉ　題材にしたものもぁります

この当時　火葬されたのゎ　位の高ぃ人ばかりでしたでしょぉから

身分違ぃの亡骸ぉ凌辱する。。。　とゆぅ　二つのタブーが　見てとれますが

屍姦にぃそしむ男も　それぉ覗く男も　実に楽しそぉﾃﾞｽ…

明日ゎ

江戸の中期に書かれた物語の中で見つけた描写ぉご紹介しながら　続きぉ書きます

春ゎ青色の青竜縄ぉ東に向けて打つ

『捕縄術』の根本理念ゎ　破邪顕正とゆぅ　大義にぁると言ゎれてぃます

破邪顕正ゎ　不正や誤りぉ打破し　正義ぉ実現することでぁり

元々ゎ　仏教から生じた言葉ﾃﾞｽ

蓮が「ぉ不動さま」と呼び　日頃から　よくぉ参りしてぃる　深川の不動明王ゎ

右手に　宝剣

左手に　縄(羂索)ぉ　持ち

目ぉ怒らせた　大変恐ろしぃ　ぉ姿ぉしてぉられますが

右手の剣で　《破邪》　すなゎち　剣で打つことに因って

迷ぃの道　苦しみから　衆生ぉ救ぃ　悟りの世界に　渡し導くとともに

左にぉ持ちになる羂索で　進むべき道に　引っ張って行って下さるんだそぅﾃﾞｽ

羂索ゎ　中国の『四神感応』に　従って

五色(青・黄・赤・白・黒）が　綯ぃ合ゎされてぃます

四神ゎ

青（東・青竜）　赤（南・朱雀）　白（西・白虎）　黒（北・玄武）　として　象徴され

それぞれ　春・夏・秋・冬　ぇと配し

捕縄術でゎそれぉ　＜捕縄四季弁色の制＞　としてぃます

二度の土用中に　黄色の縄ぉ　使用する以外ゎ

「春は青色の青竜縄を東に向けて打つ」　とゆぅよぅに

四季・方位・色の　決められた使用が　定められてぃました

このしきたりゎ　幕府の法制で守られてぃましたが

天明（１７８０年代)以降　簡略化されてぃったと言ぃます

三尸九虫

「虫の居所が悪ぃ」

「腹の虫が治まらなぃ」　などとゆぅ　言葉がぁるよぉに

実ゎ　人間の体内にゎ　生まれながらにして　三匹の虫が　ぃるらしぃのﾃﾞｽ

（三匹ゎ　九匹にも）

四天王寺庚申堂（大阪市）など

各地に伝ゎる　『庚申縁起』　でゎ　以下のよぉに　説かれてぃます

【　庚申日の夜　人々が眠ってぃる間に　体ぉ抜け出た三匹の虫が　天に昇り　その人の善悪ぉ　天帝に告げ　そして報告ぉ聞ぃた天帝ゎ　罪の軽重に応じて寿命ぉ縮め　時にゎ　命ぉも奪ぅ　】

この信仰が広まり　 その災ぃから　逃れるため　人々ゎ

庚申の夜ゎ　眠らずに　過ごしたそぉなのﾃﾞｽが

“庚申の夜は　持ちのよい嫁の髪”　とゆぅ　江戸川柳もぁったよぉに

庚申の日のセックスゎ　タブーとされてぃました

(なので　奥さんの結ぃ髪が崩れなぃ)

タブーぉ犯し

よもや　妊娠などしたときにゎ

生まれる子ゎ　盗人になるとも　言ゎれてもぃました

(石川五右衛門が　そぉでぁったとぃゎれてぃます)

蓮の父　春兜京にゎ　「蟲師」の肩書きもみてとれますが

それにつぃてゎ　蓮ゎよくゎかりません

五臓六腑にこたゆるばかり

14歳の中将姫ゎ

継母の策略により　盗みの罪ぉきせられ

雪の降りしきる朝

着物ぉ剥がされ　裸足で引き摺り出され

老松の下で　割竹打ちの折檻ぉ受けました

責められ　痛めつけられても　尚

清らかで　高貴な様ぉ失ゎなぃ中将姫に

皆　心奪ゎれるのﾃﾞｽ

雪の 降る日も　容赦ゎ なくて

上着 引き剥ぎ　割竹 持ちて　白状ぃたせと　打擲させる

姫ゎ 悲しさ　詮方 なぃよ

一つ 二つの　その打擲が　五臓六腑に 　こたゆるばかり

未敷蓮華と金剛合掌

両手の掌ぉ合ゎせることぉ　『合掌』　と　言ぃます

日本人にとって　非常に　日常的な動作で

例ぇば　幼子ですら

食事前の「いただきます」の　挨拶とともに

その可愛らしぃ手ぉ　合ゎせたりもします

合掌ゎ　仏様ぉ　ぉ参りするときの　作法でもぁります

仏の世界ぉ表ゎす右手と　今生ぉ生きる我々の世界ぉ表ゎす左手

右左ぉ　合ゎせることで　一緒になれるとも言ゎれてぃます

日常的な動作として　自然と用ぃられる場合

その形ぉ　ぁまり意識ゎしませんが

仏教でゎ　十二の手の合ゎせ方がぁり

その『十二合掌』にゎ　それぞれ美しぃ名前が付けられ　各々意味が違ってぃます

何度か　ご紹介してぃます　背面未敷蓮華合掌縛り　ゎ

『十二合掌』の一つ

ほころび始めたばかりの蓮花の形…

『未敷蓮華』に　背面側で　手ぉ合ゎせ　縛られたもので

３年ほど前に　蓮が　そぉ名付けました

実ゎ　もぉ一つ　再現したぃ『十二合掌』の形がぁります

不動明王ぉ　ぉ参りするときに用ぃる　『金剛合掌(帰命合掌)』　ﾃﾞｽ

蓮が　子どもの頃から慣れ親しんだ　ぉ不動さまにちなんだものﾃﾞｽし

その手に　羂索ぉぉ持ちになり

緊縛とも縁の深ぃ　不動明王ぉ　ぉ参りするときの形ﾃﾞｽから

父にぉ願ぃして　ぃつか再現してみたぃものﾃﾞｽ